産地のくらしごと2026

産地のくらしごと2026

「就職」だけじゃない。
越前鯖江で、自分だけの関わり方を試す

越前漆器・眼鏡・越前和紙——半径10kmに7つの伝統産業が集まる福井県越前鯖江。この産地で職人とともに働き、地域に根ざした人たちと語らい、「自分がここで暮らす姿」を体で確かめる宿泊型プログラム「産地のくらしごと」を2026年2月〜3月に開催しました。正社員就職を目指す人も、複業・移住先探しをしたい人も。長期・短期の2つのプログラムで25名が産地での時間を過ごしました。参加費・宿泊費はいずれも無料。交通費の関しても福井県の移住支援の取り組みとして、県外からの参加者には交通費支援制度を利用し、一部を支援しました。

参加者数(2プログラム合計)
25

参加企業・団体数
13

採用選考・就業希望者
6


産地との関わり方を、もっと多様にしたい

2019年度から2023年度まで開催した「産地の合説」では、参加者66名のうち11名が就業。その実績をもとに2024年度から宿泊型の就業体験プログラム「産地のくらしごと」へ進化させ、今回で3回目の開催となります。「産地のくらしごと」では、過去2年間で参加者合計33名のうち7名が就業し、関係人口も着実に広がっています。

SOEは正社員として就職したい、複業的に関わりたいフリーランス・社会人それぞれに最適化した2種類のプログラムを設計し、福井県からの委託を受けて企画・運営しました。「この産地でやってみたいことを試せる場をつくること」が、SOEの役割です。

 

2つのプログラム、それぞれの「試し方」

短期集中型 / 4日間
就職体験トライアルステイ
長期滞在型 / 3週間
就職体験トライアルステイ
2026年3月8日(日)〜3月11日(水) 参加10社・18名 2026年2月9日(月)〜2月27日(金) 参加6社・7名

・産地ツアー(10社訪問)

・企業個別相談会

・一日就業体験

・先輩移住者・職人トーク

・交流会

・週2〜4日の就業体験

・産地ツアー・移住者トーク

・自主企画ワーク

・地域イベント参加

・最終発表会

参加費・宿泊費はいずれも無料。
福井県外からの参加者には福井県で独自に運営している移住・就活支援制度の交通費を一部支給しました。

 

産地を歩き、職人と話し、一緒に働いた4日間

短期プログラムには越前漆器・越前瓦・眼鏡・印刷など10社が参加。プログラムは産地ツアーからはじまりました。漆琳堂・土直漆器・大音師漆器店・寛kutsurogi・越前セラミカ・キッソオ・サカエマーク・プラスジャック・ファイン・SOEの現場を巡り、「自分が働く姿」を体で想像します。

2日目には企業との個別相談会。求める人材・福利厚生・働き方の詳細を直接聞き、疑問をその場で解消しました。3〜4日目は各企業での就業体験を行い、職人とともに手を動かしながら、仕事のリアルを確かめました。

産地ツアー

鯖江市・越前市の10社を訪問。職人の顔を見て、現場の空気に触れる。

企業個別相談会

参加者と企業担当者が直接対話。求人条件・働き方の疑問をその場で解消する時間。

就業体験

漆琳堂・プラスジャック・ファイン・寛など各社で、実際の仕事を体験。

先輩職人トーク

染矢琉貴さん(プラスジャック)・宮藤遥香(SOE・観光事業部)・江澤藍莉(SOE・RENEW事務局長)が登壇。テーマは「産地での暮らし方・働き方」。

交流会

伝統工芸の技を体感できる「冨坂邸」(旧SABAE MEGANE HOUSE)にて、
参加者・職人・地域住民が集う夜。

 

 

 

 

3週間、産地に「住んでみる」ように過ごした

長期プログラム、3週間の滞在中に週2〜4日の就業体験を行いました。漆の精製や和紙の検品・袋詰め、商品の塗装などの製造体験をはじめ、商品開発やイベント企画、モデルコースの発案など、それぞれの企業で参加者の関心に合わせた就業体験を行いました。

 

ここには自分のやりたいことができる環境がある」という感覚を掴んでもらえるよう、3週間のうちに参加者が自ら企画・実施する「企画ワーク」にも取り組みました

— 漆器製造工程を手作業写真で伝えるZINEを制作

— 瀧株式会社の代表にインタビューし、ZINE&WEB記事を制作

— 漆の刷毛にドネーションするための断髪式を開催

— 越前和紙を使って自分史を制作・発表

— 産地で集めた木材・端材で原始機(織り機)を制作

— 地域の人を招いた交流の場「スナックゆうちゃん」を開催

 

 

 

産地の10年を語り、先に移住した人の声を聞く

長期プログラムでは、産地の変化を知るトークと、先輩移住者から暮らしのリアルを聞く場を設けました。SOE副理事でRENEWディレクターを務める新山直広が「越前鯖江の過去と未来の変化」を語り、城間美津帆さん(前年度くらしごと参加後に移住・複業)、南口梨花さん(卯立の工芸館和紙職人)、江澤藍莉(SOE・RENEW事務局長)が「産地での暮らし方・働き方」をテーマに話しました。

地域イベントへの参加も積極的に促し、PLAYCE・ノカテマーケット・左義長まつり・水海の田楽能舞・シェアハウス「サワショウ邸」のDIY参加など、地域に生きる人たちとの交流が3週間を豊かにしました。最終日には企画ワークを始めとした3週間での滞在について発表する「最終発表会」を実施。3週間で関わりを持った参加企業や滞在したシェアハウスの住人、そのほか地域住人約20名程が発表を聞きに訪れ、その後懇親会を行いました。

 

就職・移住・関係人口へ。産地とのつながりが生まれた

プログラム終了後、計6名が参加企業に採用選考希望
他社インターン予定者が1名、RENEWサポーターチーム「あかまる隊」への新規加入が4名と続きました。
滞在が長くなるほど、産地との関係はその先へと続いていきます。

長期プログラム参加者

「就業体験先で教えていただいたことで知識がつき人脈が広がり、漆器に対しての関心が高まり、就職活動においての視野が広がった。出会えた方々と交流が生まれて、帰ってこられる場所が増えました」

短期プログラム参加者

「ものづくりと暮らしが地続きであること、挑戦することへの前向きな捉え方を知り、越前鯖江でものづくりに携わりながら働くことへの意欲が増しました。実際に働くことに関して、前向きに、きちんと考えたいと思っています」

 

主催

福井県

企画・運営

一般社団法人SOE

実施期間

2026年2月9日(月)〜3月11日(水)

実施場所

福井県鯖江市・越前市

参加者数

25名(長期7名・短期18名)

長期参加企業

・株式会社漆琳堂(越前漆器)
・株式会社辻田漆店(漆屋)
・瀧株式会社(越前和紙)
・株式会社キッソオ(眼鏡-材料商社)
・株式会社ワカヤマ(眼鏡)
・一般社団法人SOE(まちづくり法人)

(計6社)

短期参加企業

・株式会社漆琳堂(越前漆器)
・株式会社土直漆器(越前漆器)
・大音師漆器店(越前漆器)
・寛 kutsurogi(越前打刃物)
・株式会社越前セラミカ(越前瓦)
・有限会社ファイン(眼鏡印刷)
・プラスジャック株式会社(眼鏡)
・株式会社キッソオ(眼鏡-材料商社)
・株式会社サカエマーク(印刷)
・一般社団法人SOE(まちづくり法人)

(計10社)